●バカでも分かるLHCが絶対安全な理由
・LHCでは7TeV(テラエレクトロンボルト、eVは量子レベルで使うエネルギーの単位)まで加速された陽子ビーム同士を衝突させる。
衝突によるエネルギーは合計で14TeV、と聞くとすごそうに思えるが、
実はこれジュールに直すと50万分の1ジュールとちょっと。水1ミリリットルが200万分の1度温まる程度のエネルギー。
・有名なE=mc^2で計算すると、このエネルギーが全部質量になっても4千京分の1グラム。
陽子自体の質量はさらにちっちゃいからこれに比べたら誤差みたいなもんだけど、
それでもこんな質量じゃ重力?素粒子も引き寄せられませんが何か?ってレベル。
すぐ蒸発しなかったとしても大きくなりようがない。もし飛んできてもすり抜けて終わり。
・要はこれだけのエネルギーを粒子に加えて加速させるのがめちゃくちゃ大変なだけで、
超すごいエネルギーがブラックホールを作るわけじゃない。できる(かもしれない)ブラックホールは信じられないぐらい超小規模。
・それどころかこの程度のエネルギーを持った宇宙線は宇宙ではよくあること。
というか地球にも降り注いでる。ネタ抜きで毎年100回ぐらい降ってるらしい。
もしLHCで生じ得るブラックホールで地球が滅びるなら、それ以前に毎年100回地球が滅亡してる。どこのイチローだ。
・そもそもLHCはブラックホール作るためにつくったんじゃない。
「理論的にあるっぽいけどまだ観測できてない素粒子」を観測するのがメインで、
ブラックホールの発生自体がまあもしかしたら起こるかもしれんね、
もしこの程度のエネルギーで出来るんならホーキングさんの理論が早くも証明されますねよかったよかった、ってぐらいのオマケ。
・これまでの加速器による実験でも、似たようなことを口出ししてくる人間がいた。
が、もちろん深刻な被害なんて全く出ていない。
今回のLHCは最大規模で新しい発見も見込めるとはいえ、本質は既に行っている実験の延長線上のものである。
・稼動中止の訴訟が起こされたことで話題になったが、
その原告は「市民団体」やら「原子力保安検査官を務めた人物」だとか。
この時点で原告は本職の素粒子物理学の専門家ではない、といってるようなもの。本職がいるならその肩書きを出すだろうに。
しかも後者の方はヨーロッパの国際機関を相手にしてるのにハワイの州地方裁判所に訴えているという始末である。
専門家でもないのに本業相手に自論のほうが正しいんだと本気で信じて強弁を振るい続ける人間は、実は多かったりする。
(例えば相対性理論は間違ってる、と主張する人間は今なお大勢いる)
・まとめると、人類が起こせる程度の現象などたかが知れている、ということ。宇宙ヤバイ。
宇宙規模ではLHCよりずっとずっと高エネルギーが飛び交ってるのに、
これまで宇宙も地球もずーっと持続し続けているという事実が安全性の最大の証明。
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